海のそばの農場でしかできない商品です


ヤギ乳について


以前、日本には67万頭あまりのヤギが飼われており、私たちの生活にとても身近な存在でした。しかし、戦後搾乳量の多い乳牛が飼われ始め、次第にヤギの頭数は減少し、現在2万頭あまりになっています。

ヤギ乳の中には牛乳に比べてマグネシウムは20%、カリウムは47%、タウリンは牛の20倍含まれておりとても栄養価が高いうえ、脂肪球が牛の6分の1と小さく消化吸収性に優れています。またヤギ乳には人間の母乳と同じβカゼインが多く含まれていることから低アレルゲンだと言われています。

メイちゃん農場ではヤギにストレスを与えないよう飼育頭数を制限すると共に、晴れている日は海の傍の田畑で自然の草花を食べさせながら飼育を行っています。

ヤギの搾乳期間は子ヤギの出産後6ヶ月あまりで、1日平均1Lも搾れません。メイちゃん農場では、ヤギへのストレス、乳の品質を考慮し、毎朝晩手による搾乳を行っていますが、なぜこんなにヤギ特有の匂いがせず、甘くて濃厚なのかと驚かれます。 

 

 


農地の継承


これまでメイちゃん農場では代々受け継がれてきた農地を守りたいという思いで作り手のいない農地を借り受け、ヤギの堆肥を使い県の推奨する特別栽培米の生産に取り組んできました。

 

しかし、米の販売価格自体は変わらないにも関わらず、米の買い取り価格は毎年下がる一方で採算の合わない小規模農家が多く、できることなら農家を止めたいという方が多くおられ先の見えない状態となっていました。

 

そこで、メイちゃん農場では米子(よなご)という地名を活かし「米っ子(こめっこ)」という米粉のブランドを立ち上げ、他の農家さんと一緒に海からのミネラルを多く含む豊かな土壌で大山からの清水を使って作る、良質な米と米粉の生産に取り組み全国のお客様に販売をすることで農家の収入確保に繋げたいと思っています。

ヤギ乳製品


希少な国内産シェーブルチーズ(ヤギ乳チーズ)

メイちゃん農場ではシェーブルチーズの製造を行っています。「シェーブル」とは、フランス語で「メスの山羊」という意味。山羊のミルクからつくられたチーズを、ひとつのカテゴリとして呼びます。ヨーロッパではとても人気のあるチーズです。このシェーブルチーズですが「チーズ好き」には山羊特有の強い個性(臭い)を感じられるため、とても好まれています。日本ではたいへん生産量が少なく、国産のシェーブルチーズはとても希少です。

メイちゃん農場では3種類の熟成チーズ「潮騒」「凪」「夕凪」の製造・販売を行っています。酸凝固法を使い、ジオトリカムという酵母菌を吹きかけ熟成させますが、熟成期間により全く異なる風味となりお好みの熟成度合いでお楽しみいただけたらと思います。

どのお酒が合いますかという質問をされることがありますが、メイちゃん農場では特定のお酒をお勧めしておりません。チーズと一緒にどのお酒が合うのか探すのもチーズを味わう上での楽しみの一つとして捉えているからです。


若手農家の育成


メイちゃん農場には海と山の見える自然豊かな環境下でヤギを飼いながら農業がしたいという県外から来ている大学生やこれから農業をしたいという若者が多く訪れます。


しかし知らぬ土地で農地を借り、住む所を確保し、高額な農機具を購入し農業を始めることは非常にリスクが高く路頭に迷うことになり兼ねないためこれまでお勧めはしていませんでした。
しかし、メイちゃん農場では今後、「米っ子」ブランドを立ち上げ米粉の生産・販売に取り組む中で農地の集約に努め若い就農希望者の育成と雇用の拡大に取り組みます。


また自分で農業をしたいという若い人達に対しても自身が地元民であることを活かし、居住地の紹介、農地と機械の貸し出しを行い、担い手農家の育成に努めると共に、農作業だけでなく地元の祭りなどにも参加してもらうことで地元住民との交流を促進させ移住定住に繋げていきたいと思っています。

特別栽培米・米粉


メイちゃん農場では周囲への環境、米の品質を重視し、ヤギ糞堆肥を使い鳥取県の推奨する特別栽培米の生産に取り組んでいます。メイちゃん農場の位置する淀江町今津地区は霊峰大山の麓(ふもと)で日本海のそばにあります。海から運ばれてくるミネラルを多く含む土壌でヤギ糞堆肥と大山から降りてくる清水を使い育てる米(キヌムスメ)はもっちりした食感と一粒一粒がしっかりしており噛めば噛むほど米の持つ本来の甘味が出てくるのが特徴で、冷めた後でもレンジで再度温めるとおいしくいただけます。

 


地域活性化


鳥取県米子市淀江町、私たちの運営している「メイちゃん農場」のある今津地区には現在約100軒あまりの世帯が有ります。しかし、30年後にはその6割あまりが空き家となり、今ある15軒の農家もわずか5軒となるのでは、と予想されています。このままではこども達が暮らしていける町として存続していけるだろうか?そう考え、今津の町が元気になるために、今津地区の自治会長さんや地域の方々、そして応援して頂いている皆さまと一緒に、定期的にこれからの今津地区についての議論を重ねています。何もせずに、何の変化も求めず、何もやらないのが一番楽です。ですが、このままだと何も改善されずどんどん廃れていくまでです。そこで、一人では何もできませんが議論の場を設け、地域住民の方のみならず様々な業界の方々にアイデアを出していただき、みなさんに繋がっていただくことでこの地域を良くしていきたいと考えています。このイラストは、その時に出たアイデアや未来像をひとつの絵にして「こんなことやりたい」が描いてあります。このような未来をつくるために頑張っていきます。



メイちゃん農場について

メイちゃん農場は「農地を守る」「空き家を増やさない」ことを事業目的とし2012年スタートしました。

少子高齢化が進み耕作放棄地が増える中、「子どもたちの健康的な心身の成長に役立ち、若い世代のためにこれからも元気な地域を残していきたい」そう願い、海の傍の畑にて廃材などを使い、手作りで作った2畳あまりの小さな掘っ立て小屋でヤギ3頭を飼育し、子供達が気軽に家畜と触れ合う場として作りました。

そして、春~秋の限られた搾乳期間に手で搾るヤギ乳を使い6次産業(生産・加工・販売)に取り組み始めました。現在は、ヤギ16頭にまで増やし飼育しながら、乳製品と菓子の製造・販売を行うと共に、ヤギの堆肥を使って米を作る循環型農業を行っています。

これからも「こども達が元気に、夢を持って暮らしていける地区にしたい」「今、農業をしている方々が、もう少し農業をつづけたいと思ってくれるような地区にしたい」「今津地区で新たに就農したいという人を受け入れる地区にしたい」そんな、さまざまな人たちが“縁する地区”として発展していくきっかけとして、メイちゃん農場を使ってもらいたい。そう想いで活動をしています。少しずつではありますが、子供達の未来のために今できることを精一杯やっていきます。